5月はフェアトレード月間-おすすめ教材・リソース
フェアトレード月間とは
5月の第2土曜日は「世界フェアトレード・デー」・5月は「フェアトレード月間」です!
「世界フェアトレード・デー」は、WFTO(世界フェアトレード連盟:World Fair Trade Organization、旧称「IFAT」)に加盟する世界70ヶ国・約350団体のフェアトレード組織と生産者組織が、一斉にフェアトレードをアピールする日です。毎年5月の第2土曜日に、各国でイベントやキャンペーンが同時開催されます。5月は「フェアトレード月間」です。
「フェアトレード」をテーマに授業やイベントを実施するチャンスです
開発教育の教材には、わたしたち消費者と世界、特に「南」の国とのつながりに気づき、「いい貿易ってなんだろう?」と考えるきっかけとなるものが多くあります。
また、参加型の学習スタイルで学ぶことで、生徒・参加者は多くの気づきを得ることができるでしょう。
このページではDEARや開発教育に取り組むNGOが発行しているおすすめの教材をまとめてみました。「フェアトレード」を知り・考えるための授業やイベントにお役立てください。
7つのおすすめ教材
1.「開発教育基本アクティビティ集5-服・ファッション」
服の原材料の生産・製造の過程では、農薬や化学薬品により水質や土壌、大気が汚染され、大量の温室効果ガスが排出されています。また、重大な労働問題・人権侵害も起こっています。大量生産による服の過剰な供給は、大量消費・廃棄にもつながり、これらの問題を深刻化させています。 シンプルで取り組みやすい5つのアクティビティを通して、「これまで通り」ではない方法で、自分らしくファッションを楽しむことを学び、考えます。(対象:小学生~)
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2.「開発教育基本アクティビティ集1-世界とのつながり」
シンプルで取り組みやすい4つのアクティビティを収めています。 ビンゴをやったり、外国から来たモノをたくさん探してみたり、世界一周旅行ゲームをやりながら、「グローバリゼーション」はどこか遠い世界で起こっていることではなく、わたしたちの日常生活の中に入り込み、自分も・教室の中も世界とつながっているのだ、という気づきを得ることができます 。あらゆるプログラムの導入にご利用いただけます。(対象:小学生~)
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3.「スマホから考える世界・わたし・SDGs」
子どもも大人も持っているスマートフォン。鉱物の生産地では紛争の資金となり、組立工場では労働問題が発生している‥!?スマホを入り口に責任ある調達と消費、持続可能な社会について考えます。(対象:中学生~)
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4.「新・貿易ゲーム~経済のグローバル化を考える」
世界貿易の動きを疑似体験することで、そこに存在する様々な課題について学びます。フェアトレードの可能性を考える応用編も追加されています。開発教育を代表する教材。(対象:小学校高学年~)
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5.「パーム油のはなし~地球にやさしいってなんだろう?」
ポテトチップス、チョコレート、カップラーメンなどの原料になっているパーム油を通して、「南」の生産国で起こっている事とその構造を知り、できることを考えます。(対象:中学生~)
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6.「パーム油のはなし2~知る・考える・やってみる!熱帯林とわたしたち」
森林減少、生物多様性、気候変動、そして、消費に焦点を当て、「持続可能な社会」と「アクション(行動)」を学ぶことができます。高校生が撮影した写真やエッセイを使っているほか、新聞記事を使いながら、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)と熱帯林のつながりを考える授業案も収録しています。
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7.「コーヒーカップの向こう側~貿易が貧困をつくる?!」
わたしたちが飲むコーヒーはどうやって生産され、どうやってわたしたちの手元に届くのか?生産者はどんな暮らしをしているのだろう?フェアトレードを知るきっかけに。(対象:中学生~)
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6つのおすすめ参考図書&AV教材
1.「参加型学習で世界を感じる~開発教育実践ハンドブック」
開発教育の手法と学習プログラムが学べる、実践のためのハンドブック。カリキュラム3「世界からやってくる私たちの食べ物」、5「ものの流れから見る世界と私たち」はフェアトレードを学ぶヒントに。 → 詳しくはこちら
2.PARC(NPO法人アジア太平洋資料センター)のオーディオ・ビジュアル教材
- 「スマホの真実―紛争鉱物と環境破壊とのつながり」
- 「もっと!フェアトレード―世界につながる私たちの暮らし」
- 「甘いバナナの苦い現実」ほか多数
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3.ドキュメンタリー映画「ザ・トゥルー・コスト」
華やかなファッション業界の裏側 知られざる真実とは?2013年4月に起った、バングラデシュ・ダッカのラナ・プラザという縫製工場が倒壊事故をきっかけに、アンドリュー・モーガン監督が製作したドキュメンタリー。大量生産・対象消費される衣類や靴の生産現場の声、そして、オルタナティブな取り組みを知ることができます。 → 詳しくはこちら
4.ATJあぷらブックレット3 『パプア・チョコレートの挑戦』
長年「民衆交易」に取り組んできたオルター・トレード・ジャパン(ATJ)ならびに姉妹団体のNPO法人APLA発行のブックレット。チョコレートとその原料のカカオ、そしてパプア(インドネシア)の人びとを紹介。チョコレートの歴史や産業の現状、原料となるカカオの基礎情報など、写真やイラストをつかってわかりやすく解説しています。→ 詳しくはこちら
5.教材「おいしいチョコレートの真実」
チョコっと世界をのぞいてみよう!&このTシャツはどこからくるの? チョコレートを通じてカカオ産業の児童労働の現状とわたしたちの生活とのつながりを知り、問題の背景にあるグローバリゼーションや世界貿易の 問題について考え、児童労働をなくすための行動を起こしてもらうことを目的にした教材です。
(対象:中学生~/発行:NPO法人ACE)
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※ACEでは、そのほかにも教材「チョコっと世界をのぞいてみよう!」と、コットンをテーマにした教材「このTシャツはどこからくるの?」を発行しています。
6.「イチからつくるチョコレート」(農文協)
チョコの原料となるカカオをタネから育てたり、カカオ豆からチョコを手作りする方法を紹介する写真絵本。シリーズの「イチからつくるカレーライス」「イチからつくるワタの糸と布」もおすすめ。→ 詳しくはこちら
読み物
機関誌「開発教育」第60号 特集「学びとしてのフェアトレード」
DEARが年1回発行している機関誌「開発教育」。2013年12月に発行した第60号では「学びとしてのフェアトレード」を特集しました。→ 詳しくはこちら
これまで、開発教育にとってフェアトレードは、公正な社会づくり(または地球的課題の解決)のための一手段として位置づけられ、教育内容の一部を占めてきました。また、「貿易ゲーム」に象徴されるように、開発教育では、世界の貧困や経済格差の原因を国際的な貿易構造にあると考えて、貿易のあり方を問い直してきました。
しかしながら、今日、フェアトレードの認知度があがり、開発教育と切り離されたところでフェアトレードそのものが学習の対象として扱われるようになってきています。その中には、フェアトレードを十分に検討することなく単によい活動として紹介したり、「フェアトレード商品を買いましょう」と結論づけたりする実践も見受けられます。
本特集では、同じく「地球社会の公正」を目標として掲げる開発教育の視点からあらためてフェアトレードを捉えなおし、フェアトレード学習において留意すべき点は何か、どのような展開が可能なのかを様々な事例から考え、「学びとしてのフェアトレード」が持っている可能性と実践上の課題を提示しています。
(一般価格¥2,000円+税/会員価格:¥1,600+税)
イベント
開発教育入門講座(毎月開催)
初心者の方を対象に開催している入門講座。このページで紹介している教材を1つ使って開催します。オンラインにて、基本的に毎月22日前後の19:00~21:00。定員20名(要事前予約)。参加費1000円(会員無料)。
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講師派遣
DEARの講師派遣
DEARでは、国際理解や国際協力をはじめ、開発・環境・人権・平和などに関連するテーマを中心に、 講座・研修会の講師や参加型ワークショップのファシリテーターを派遣をしております。内容や予算に関してはご相談に応じますので、お気軽にお問い合わせください。→ 詳しくはこちら