DEAR 開発教育協会

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d-lab2026(第44回開発教育全国研究集会)

“SDGs”のその先へ 立場を超えて対話し、行動のヒントを見つける

今年で44回目を迎えるd-lab(ディー・ラボ/開発教育全国研究集会)は、開発教育に関心のある人が集い、企画を持ち寄る、年に一度のイベントです。持続可能な開発目標(SDGs)の期限が迫る今だからこそ、必要な対話や議論、行動や教育機会を生み出すヒントを散りばめたプログラムをご用意しました。
多角的なテーマを、対話やワークショップを通じて深掘りしませんか? 今年は、自主ラウンド/実践事例研究報告・分科会を合わせて、充実の全22コマを展開します!

概要

  • 日時:2026年8月8日(土)10時~18時
  • 会場: JICA地球ひろば
  • アクセス:東京都新宿区市谷本村町10-5(「市ケ谷」駅徒歩10分程度)
  • 地図: https://www.jica.go.jp/hiroba/about/map/
  • 参加費:一般8,800円、会員5,500円、学生2,200円(税込)
     ※事前申込・事前支払制 ※同時入会でお得な会員価格に! ※学生会員は、学生料金となります。
  • 主催:認定NPO法人 開発教育協会
  • 助成:一般財団法人日本国際協力システム

  • プログラム

    9:30~受付開始
    10:00~10:20オープニング、全体交流会
    (趣旨説明、ネットワーキング)
    10:35~13:05自主ラウンドテーブル、実践事例・研究報告
    ※実践者による発表が全17コマ。申し込み不要
    13:05~14:15 昼食・休憩
    (書籍販売・開発教育Q&Aコーナーもご利用ください)
    14:15~17:15課題別分科会
    ※5つの分科会から選択。要申し込み
    17:25~18:00クロージング、リフレクション
    • 午前中の、自主ラウンドテーブルと実践事例・研究報告は、同時進行で開催します。当日、希望するプログラムに自由にご参加ください。
    • 午後の、課題別分科会は事前申し込みが必要です。
    • 課題別分科会は各回の会場定員は30名程度を予定しています。
    • すべてのプログラムは「中学生以上」からお申し込みいただけます。 

     

    午前:自主ラウンドテーブル&実践事例・研究報告

    【ラウンド1】 10:35~11:45  (各プログラム名をクリックして、詳細を確認)

    ●1-1 熟議的対話 「移民を日本から排除する」を考える。
    発表者:鈴木洋一(NPO法人Wake Up Japan )

    2025年に公開した熟議的対話教材-日本の移⺠受け入れについて-の別冊教材“「移民を日本から排除する」を考える。”を用いて、移民を排除するを複数の視点からとらえます。
    冒頭に熟議的対話教材と本編の説明を行ったうえで、移民を排除するについてワークショップを実施します。

    ●1-2 新教材で考えよう~気候変動を伝える「引き出し」~
    発表者:世良田基暉(三田国際科学学園中学校・高等学校)

    新教材で考えよう~気候変動を伝える「引き出し」

    気候変動は、日々私たちの生活に影響を与えています。その影響は平等ではありません。人々の置かれた状況は異なり、地理的な条件により差が生まれています。気候変動を将来世代へどう伝えるのか、私たち大人も危機感を持つ必要性が高まっています。
    そうした中で、公正で持続可能な地球社会の実現を目指す開発教育協会(DEAR)の協力を得て、様々な気候アクションに取り組んでいるクライメート・リアリティ・プロジェクト・ジャパンから気候変動教材が4月にリリースされました。
    本テーブルでは、教材を使用した中学校で授業実践の成果も踏まえ、開発教育等に関心のある方が集まる「d-lab」において、教材の体験を行います。
    気候変動に関わる発信の仕方を模索し、この教材の活用方法という「引き出し」を皆さんと一緒に考えていく場にしたいと考えています。

    ●1-3 民衆暴力の歴史を我がことと考える
    発表者:斎藤聖(歴史を学ぶ市民の会・神奈川/神奈川県立高校講師)

    民衆暴力の歴史を我がことと考える

    「日本の災害史上最悪の事態」と言われる「関東大震災朝鮮人中国人虐殺事件」。100年を過ぎた今も、その実相を見ずにイメージだけで語っていないだろうか。史料をきちんと見て行けば、そこには「善良な市民」たる人々が恐怖と憎悪の中で集団リンチ殺人に走る姿が立ち現われてくる。この信じられないような歴史を我がこととして考えるのは難しいが、そこから学ばなければならないことは多い。流言・虐殺の始まった地の一つである、横浜平楽の丘にある中学校で試行錯誤を重ねながら実践したきた学習活動を、開発教育との関りの中で皆さんと共有し、多様な視点からの教育活動に発展させたい。

    ●1-4 「社会変革のための教育」としての開発教育を考える
    発表者:奈良崎文乃(プラン・インターナショナル・ジャパン)、湯本浩之(開発教育協会)、吉崎亜由美(桐朋女子中・高等学校)

    「社会変革のための教育」としての開発教育を考える

    DEARでは、今年度の研究活動として「社会変革のための教育研究」部会を立ち上げました。この部会では、英国の開発教育協会(DEA)の元事務所長で、現在はロンドン大学教授のダグラス・ボーン氏の近著『Education for Social Change』(第2版、2026年)の翻訳出版を進めています。昨年12月に翻訳出版したボーン氏の『開発教育の理論と実践:グローバル社会正義のための教育学』では、開発教育がもつ教育的アプローチとNGO的アプローチとの間に生じる摩擦や葛藤が論点のひとつとして取り上げられていました。本書では、その議論をさらに発展させて、その両者をより高い次元で統合し、開発教育などを「社会変革のための教育」として再構築していく可能性が模索されています。この自主RTでは、本書の概要のほか、「社会変革の担い手としての教員」(第9章)や「国際的な取り組み」(第13章)などについてご紹介する予定です。

    ●1-5 「福島」の原発避難から考える難民問題学習の教材開発
    発表者:高田裕行(日本国際理解教育学会)

    福島第一原子力発電所事故による原発避難を手がかりに、国内避難と難民問題を関連づけて考察することで、学習者の難民問題に対する認識を変容させ、当事者性の獲得を目指す教材を開発した。ここでは、①原発避難と難民問題の共通点や相違点を踏まえ、強制避難や避難所での生活が社会の状況や人間の選択によって自分にも現実的に起こりうる問題であることを理解する。【知る】②原発避難と難民問題を比較・検討することを通して、難民問題を個人では解決できない社会的・構造的な課題として捉え、社会全体で向き合うべき問題として解決策を考える力を養う。【考える】③難民問題について「自分はどのように関わることができるのか」を主体的に判断し、社会の一員としてできる行動や選択を考え、実践しようとする態度を養う。【行動する】の三つを学習目標として、難民問題を「世界の遠い出来事」から「私たちの問題」として捉えさせることを狙いとしている。

    ●1-6 あなたも当事者です—開発教育はかけ橋になれるか
    発表者:舟木耕太(Waku Waku Gakko尾道(フリースクール)代表)

    あなたも当事者です—開発教育はかけ橋になれるか

    本会参加者は、それぞれの所属する場にもっと関心を持ってほしい、あなたも当事者ですと伝えたい、多くの方に参画してもらいたい—そんな願いをお持ちではないでしょうか。 開発教育、フリースクール、放課後等デイサービス、平和教育、人権教育、多文化共生——根っこを掘ると共有できることがたくさんある。一方、それぞれの実践には独自の名前がつき、外部の人から見るとまるで別物に映ることも。独自性は財産ですが、本来関われるはずだった市民の入り口を狭めていないか—私はフリースクールを運営しながら、モヤモヤしています。 このラウンドテーブルでは、参加者それぞれが「うちはここをこだわっている」を語り合った上で、一緒に思考実験をしてみます。開発教育は、それぞれの事業に橋を架ける存在になれるか? あるいは、所属を一つに溶かしたり、新しく増やしたりすることも必要なのか?答えを出すのではなく、モヤモヤを出し合うWSです。

    ●1-7 新大久保の街歩きから、多文化共生へ
    発表者:福原英信(早稲田大学大学院・修士2年・ジャーナリスト)、柳百香(早稲田大学大学院・修士1年)、藤井二瑚(ICU・学部1年))

    新大久保の街歩きから、多文化共生へ

    高校生が多文化共生に興味・関心を持ち、考えるきっかけとなる経験をどのように作るか。 本テーブルでは、ジャーナリストや大学院生、大学生が企画・運営し、和洋国府台女子高等学校の有志生徒と土曜探求の時間に実施した新大久保でのフィールドワーク「街歩きはランチの前に 韓国街だけじゃない、新大久保」の実践を共有し、議論を行う。 プログラムではワークシートとして「手がかりシート」を用い、言語・食文化・街の風景への着目を促した。
    高校生に人気の「コリアタウン」が、多様なルーツを持つ人々が暮らす「アジアタウン」であると気づく視点の転換から、多文化共生を自分事化するプロセスを模索した。 当日は参加した高校生からの気づきの共有(調整中)も交えつつ、生徒に年齢の近い身近な大学生が企画・伴走することの意義や、多様性への想像力をどう育むかについて、参加者と広く意見交換を行いたい。

    ●実践事例・研究報告 2-1 ケニアの民族対立-42民族の融和は可能か-(10:35~)
    発表者:小林珠梨(成蹊高等学校)

    ケニアにおける民族対立の実態や原因、ケニア政府が取る対策を元に、どのようにすれば民族融和を図ることができるのかを考える。1963年のケニア独立に際し土地の再分配が行われたが、植民地時代に宗主国イギリスから土地を没収された民族と、再分配により合法的に土地を得た民族が土地の所有権の正統性を巡り対立。また大統領の属する民族が優遇される傾向が強いことや、植民地支配を受けて以来生じた民族間の対立から、民族ごとに支持する政党が分かれるようになった。これらの問題が引き金となり、2007年には選挙の不正に伴う紛争が起こった。その後2010年の憲法改正によって民主主義が確立され広く浸透したが、先ほど述べたような民族の分断を招く、数多くの問題が現存している。これらに対応するため政府が取った地方分権政策により大規模な武力衝突は起ってはいないものの、民族ごとの統治により民族の分断が加速する事態となってしまった。

    ●実践事例・研究報告 2-2 NGO/NPOのキャンペーンによる自己変容のメカニズム(11:15~)
    発表者:三宅隆史(立教大学)

    NGOやNPOによるキャンペーンを「ノンフォーマル教育」の一環と捉え、その学習効果と組織構造を分析した。「SDG4教育キャンペーン」を事例研究の対象とし、子どもや若者が政策提言や投票を通じて、社会課題への当事者意識や主権者意識を高めていく過程を明らかにした。分析枠組みとして「開発教育の4段階」(田中)を採用し、単なる知識習得を超えた社会的実践が自己変容を促す可能性を示唆した。NGO/NPOによるキャンペーンは社会課題解決の手段であるだけではなく、参加者の市民性を支える体系的な教育活動であることを論じる。


    【ラウンド2】 11:55~13:05  (各プログラム名をクリックして、詳細を確認)

    ●1-8 持続可能な食を考えるワークショップ~食料調達ゲーム
    発表者:IFAD Youth Club Japan(IYCJ)

    持続可能な食を考えるワークショップ~食料調達ゲーム

    IYCJは、国連・国際農業開発基金(IFAD)とパートナー関係にあるボランティア団体です。
    昨今、イラン情勢をはじめ、食料安全保障に大きく影響を及ぼす出来事が頻発し、その重要性が叫ばれています。また、米問題や食料価格の高騰など、身近な日々の生活にも直接的に大きく影響を及ぼしています。
    こうした状況を踏まえ、本企画では、オリジナルの対話型・体験型ゲーム「食料調達ゲーム」を通じて、持続可能なフードシステムについて学びます。 フードシステムとは、食料が生産され、消費者にわたるまでの流れ、またそれらをめぐる様々な要素の相互依存的な関係の連鎖を指します。
    本企画では、私達の生命に欠かせない日々の食を支えるフードシステムが抱える課題や、それを持続可能にする重要性と難しさ、そして私達消費者にできることについて、理解と考えを深めます。
    本ワークショップは、IFAD協力の下作成され、これまで複数の高校の授業等で実施したものを、今回の企画用にアレンジして実施します。是非ご参加ください!

    ●1-9大気汚染オーラルヒストリーと公害かるた
    発表者:谷内久美子(あおぞら財団)

    本報告では、西淀川公害の歴史を多角的に捉え、次世代へつなぐための教育実践について述べる。
    あおぞら財団では、公害解決の過程に関わった公害患者、企業、道路管理者、医師、弁護士など、多様な主体への聞き取りを行い、オーラルヒストリーとして記録・整理している。
    彼らの語りを読み解くことで、当時の葛藤や解決に向けた多大な努力を立体的に追体験することが可能となる。これは、複雑な社会課題に対する問題解決能力や、多様な立場を理解する力の育成に資するものである。
    この重層的な記録をより身近な教材とするため、龍谷大学政策学部清水ゼミでは、語りの中から印象的な言葉を拾い上げ、絵札を添えた「公害かるた」を制作した。
    「かるた」という親しみやすい形式に変換することで、学習へのハードルを下げ、世代を超えた対話を促す仕掛けとしている。今後は、このかるたを活用した授業実践を展開していく予定である。

    ●1-10 開発教育の地域展開・ネットワークの可能性:新潟・関西・山形・広島からの発信
    発表者:佐藤晴香、開発教育地域セミナー2026実行委員(開発教育協会(DEAR))

    開発教育の地域展開・ネットワークの可能性:新潟・関西・山形・広島からの発信

    今年は、新潟・関西・広島・山形の4地域で、「開発教育地域セミナー」が実施されます。地域における開発教育への理解や参加の推進、ネットワークの形成、情報交換を目的とします。それに先駆け、各地域から、開発教育の実践に関する地域の現状や課題、またセミナーの実施に向けた準備状況や計画等を共有します。開発教育実践においては、「グローバルとローカルの往還」から各地域の状況に則した展開を通じ、身近な問題と地球的な諸問題とのつながりを理解することが重要です。地域実践に従事されている方をはじめ、来年度以降も「開発教育地域セミナー」実施地域を公募していきますので、ご関心のある方はぜひいらしてください。

    ●1-11 知らないからこそ話し合おう!「基本的人権」のこと
    発表者:田鎖麻衣子(特定非営利活動法人CrimeInfo)

    知らないからこそ話し合おう!「基本的人権」のこと

    特定非営利活動法人CrimeInfoは、刑事司法制度に関する正確な情報を発信し、市民による制度改革への取組みを促進すべく活動している団体です。これまでもDEARさんと協働して、裁判員制度と死刑、および、刑務所に関する教材を開発してきましたが、このたび、基本的人権の出発点である自由権(国家からの自由)について、「人身の自由」を軸として学ぶ人権教育教材を開発しました。近年大きく報道された「大川原化工機事件」などの、ごく普通の市民が刑事事件に巻き込まれた具体的な事例を通して刑事手続の基本を学びながら、人権という概念が登場し発展してきた歴史を踏まえ、「人身の自由」の意義について考えます。人権教育の担い手である皆さまのご参加とフィードバックをぜひともお願いします。

    ●1-12 カードで考える 世界の女の子・女性が直面するジェンダー課題
    発表者:アンナ・シャルホロドウスカー、奈良崎文乃(プラン・インターナショナル・ジャパン)

     カードで考える 世界の女の子・女性が直面するジェンダー課題

    世界では、ジェンダーに基づく不平等・差別・暴力に直面する女の子・女性が数多くいます。さらに近年、紛争、気候変動、貧困などの影響により、こうした課題はいっそう深刻化しています。本ワークショップでは、プラン・インターナショナルが作成中のカード教材を使い、ウクライナをはじめとする世界各地の女の子・女性が直面する暴力、早すぎる結婚、教育機会の不平等など、日常の中で見えづらいジェンダー課題の背景や構造について考えます。
    参加者は、国別の情報や女の子・女性のストーリーに触れながら、「開いているのに通れない扉」などのたとえの言葉とイラストを手がかりに、その背景にあるジェンダー規範、不平等な力関係、制度的な障壁を読み解いていきます。
    世界のすべての子どもたちが守られ、性別などにかかわらず、それぞれの可能性を拓くことのできる社会について、一緒に考えてみませんか。作成中の教材へのご意見もぜひお聞かせください。

    ●1-13 【U30座談会】求む!ユースの声:ポストSDG4(教育目標)を一緒に考えよう!
    発表者:三宅隆史(教育協力NGOネットワーク)

    【U30座談会】求む!ユースの声:ポストSDG4(教育目標)を一緒に考えよう!

    UNESCOはポストSDGsの教育目標の策定プロセスを開始し、2026年は若者のコンサルテーション(意見を求めること)を世界各地で行います。DEARが会員となっているASPBAE(アジア太平洋基礎・成人教育協会)は、UNESCOの要請に基づき、アジア各国での若者のコンサルテーションの実施をよびかけています。本ラウンドテーブルでは、11歳から30歳の子ども・若者を対象に次の教育目標はどうあるべきかについての意見を表明いただきます。いただいた意見はとりまとめて調査票フォームの回答を通じてUNESCOに伝えます。

    ●実践事例・研究報告 2-3 『13歳からの気候変動適応』(11:55~)
    発表者:野田恵(法政大学兼任講師)

    『13歳からの気候変動適応』

    一年の半分は熱中症リスクによる警戒の日々、豪雨や乾燥など異常気象が当たり前―地球温暖化による気候変動の影響は、確実に私たちの暮らしに及んでいます。こうした変化に対し被害をできるだけ減らすために、地域や個人、制度を備える取り組みが「気候変動適応」です。
    『13歳からの気候変動適応』は、中高生以上を対象に「適応」に焦点を当て気候変動を開設した一冊です。本書ではの身近な事例として、インフラ整備や生活習慣の工夫など基本的な適応策を紹介しました。さらに、一歩踏み込んで「気候変動適応」を環境や技術の問題だけでとらえず、社会正義の課題としてとらえなおす視点も提示しています。 本報告では本書の内容紹介に加え、気候変動適応と気候正義の視点、構造的課題をどのように伝えるか、子どもに過度に背負わせるのではなく、大人の責任としてどう捉えるか、皆さんのご意見を伺いながら考えてみたいと思います。

    ●実践事例・研究報告 2-4 サステナブルファッションへの学びをサステナブルに(12:35~)
    発表者:田中祥一(神奈川県立金沢総合高等学校)

    サステナブルファッションへの学びをサステナブルに

    DEARの「服・ファッションー開発教育アクティヴィティ集5」と消費者庁の「サステナブルファッション習慣促進教材」をベースにして、総合学科高校の学校設定科目で取り組んだ3年間のドタバタ実践を紹介します。総合学科での教育に特に求められる学びの成果の発信や実践を目指しているのですが、学習者の主体性をうまく引き出せず、失敗の連続。学びの成果として1年目は古着の校内フリマ、2年目はファストファッションすごろく、3年目(2025年)は学校祭での展示発表に取り組みました。「失敗は成功のもと」にすべく、すべて隠さずにお見せするので参考にしてください。今年も取り組みます。


    午後:課題別分科会

    (各プログラム名をクリックして、詳細を確認)

    気候変動・再生可能エネルギー・地域開発 第1分科会
    再生可能エネルギーと開発問題:私のまちにメガソーラーがやってくる?!
    リソースパーソン:北橋みどり((株)能勢・豊能まちづくり(副社長)、(一社)ローカルグッド創成支援機構(マネージャー))
    進行:佐藤友紀(大学講師・DEAR代表理事)、岩岡由季子(会社員・DEAR元職員)
    北橋みどりさん
    北橋みどりさん

    気候変動対策として世界的に再生可能エネルギーの導入が進む中、日本各地ではメガソーラー開発が拡大しています。一方で、開発が進む地域では、景観や生態系の破壊に加え、自然災害のリスクや地域の持続可能性に関わる問題が生じており、住民同士の対立が生まれるケースも見られます。その背景には、経済を優先する意思決定のあり方や、力関係の偏りといった構造的な問題があり、グローバルサウスでの資源開発とも重なります。
    本分科会では、ゲストにエネルギーを軸とした持続可能なまちづくりを実践しておられる北橋みどりさんをお迎えし、国内事例を題材に開発のプロセスを考えつつ「メガソーラーの電気は誰が使うの?」「なぜ各地で問題が起きているの?」「そもそも私の家の電気はどこから来るの?」など基本的な疑問をひも解きます。
    太陽光発電を取り巻く様々な現状を知ることで、自分の意思を反映する電気の選び方を知り、住民が意思決定に関わりながら地域づくりを進めていくにはどうすればよいか考えましょう。

    北橋みどり (株)能勢・豊能まちづくり(副社長)、(一社)ローカルグッド創成支援機構(マネージャー)
    高校時代に環境ボランティア活動を始める。ユース環境団体、環境・国際NPO等で、気候変動・生物多様性・SDGs等の国内外プロジェクトの企画・運営に携わる。現在は地域のエネルギー会社・中間支援組織の立場から、再エネと地域裨益の両立をめざしたサステイナブルなまちづくりに取り組み中。休日は子どもと里山体験を楽しむ。

    探究学習・豊かさと開発・開発問題 第2分科会
    探究学習を深めたい!でも…どうやって?ー開発をめぐる問題をテーマにした探究学習をつくろう!
    進行:関愛(高校非常勤講師)、松倉紗野香(中学校教員・DEAR副代表理事)
    探究学習を深めたい!でも...どうやって?ー開発をめぐる問題をテーマにした探究学習をつくろう!
    2024年7月国際NGOセーブ・ザ・チルドレンのコックスバザール事務所にて

    「探究」がひとつのキーワードとなり、教科や総合的な学習(探究)の時間で多くの実践が行われています。そうした探究学習の中では、SDGsをはじめとする「持続可能な開発」をめぐる問題が取り上げられることも多く、学校と社会が連携しながら「探究的な学び」をつくる機会が増えてきました。一方で、学習を進めていく中で「表面的な学習にとどまってしまう」「構造的な理解に至らない」といった課題も見えてきました。本分科会では、開発をめぐる問題をテーマとした探究学習をどうつくるのか、また、探究学習の課題を乗り越え、どのように深めていくのか、そのための「問い」や「工夫」を議論したいと思います。学校関係者のみならず、地域や専門家の立場から探究学習に関わるみなさん、またこれから関わっていきたいと考えているみなさんの参加をお待ちしています。

    歴史・社会構造・パレスチナ・イスラエル・アメリカ 第3分科会
    パレスチナをどう学ぶ?教える?〜アメリカの教材”Teaching Palestine”とPARC講座から
    リソースパーソン:田中滋(アジア太平洋資料センター(PARC)事務局長)・木村万里子(日本国際ボランティアセンター(JVC)職員・前パレスチナ事業現地代表)
    進行:近藤牧子(DEAR)
    田中滋さん
    田中滋さん
    木村万里子さん
    木村万里子さん

    「パレスチナのことは複雑で難しい…」 確かにそうです。
    しかし、パレスチナの現状は地球社会が直面する、非常に重要な平和課題です。そして難しいからこそ、しっかりと学ぶべき問題でもあります。
    アメリカのイスラエルコミットにより、全く人ごとではない、という思いをもったアメリカの教育関係者らが2025年に『Teaching Palestine』を出版しました。
    学校教育や市民の学びの場を想定し、子どもから大人までパレスチナを学ぶための一助となるエッセイ、インフォグラフィックスやワークショップ案をまとめた一冊です。
    今回、PARC自由学校とDEARの共催で、このテキストを読みながら意見交換をする参加型ゼミナールをPARC自由学校にて実施しました。教材内容と合わせて講座で出されて意見・知見をもとに、みなさんともまたこの問題を考え、教育現場での活用を考えたいと思います

    田中滋 (アジア太平洋資料センター(PARC)事務局長)
    米国コーネル大学大学院在学時からACORN(Association of Community Organizations for Reform Now)をはじめとする米国における低所得者層を支援する社会運動に関わる。帰国後は環境NGO A SEED JAPAN事務局を経て現職。社会的連帯経済を推進する大陸間ネットワーク(RIPESS)やアジア太平洋調査ネットワーク(APRN)など国際的なNGOネットワークの理事も担う。“Teaching Palestine”の翻訳は、PARCの翻訳ボランティアの皆様によるがその監修をした。

    木村 万里子 (日本国際ボランティアセンター(JVC)職員・前パレスチナ事業現地代表)
    民間企業、英国留学(政治学修士)をへて、複数のNGOにて国内外あわせて20を超える緊急救援および教育支援事業に携わる。2020年12月より3年半にわたりエルサレムに駐在し、パレスチナ支援に従事。2024年7月より現職。2022年度より開発教育協会機関紙の編集委員。上智大学「緊急人道支援講座」コーディネーターとして緊急人道支援に関わる人材育成にも力を入れている。

    メディア・文化・社会変革 第4分科会
    『そうだ、本を読もう! 映画を観よう!』~Social changeをめざす出版社と映画館を推す~
    リソースパーソン:木瀬貴吉(「ころから」代表)、梶原俊幸(「シネマ ジャック&ベティ」支配人)、古澤京子(「Hey! Luch Theater」)
    進行:斎藤聖(歴史を学ぶ市民の会・神奈川/神奈川県立高校講師)
    木瀬貴吉さん
    木瀬貴吉さん
    梶原俊幸さん
    梶原俊幸さん
    古澤京子さん
    古澤京子さん

    社会問題のアクターとしての出版社と映画館、と言ったらどんな出版社や映画館を思い浮かべるでしょうか。今回、「作品」を「供給する側」に立つお二人をゲストに招き、それぞれどのような経緯で現在の仕事に就き、現在どのように仕事をしているのか、その思いと現実をお話しいただきます。そして、その書籍や映画を享受する側の私たちは、そのリソースを継続的に活用することで、その出版社や映画館の意図するところを支持し応援することになるのでないか。開発教育の視点をふまえて具体的にどのようにコミットしどのように協働できるのか。実践事例も紹介しながら、参加者の皆さんとともに考えたいと思います。また、それがお二人の仕事にフィードバックされることを期待しています。

    木瀬貴吉 「ころから」代表。ピースボート、出版社勤務等を経て2013年に仲間3人と「ころから」設立。ヘイトにあらがう「Small&Toughな出版社」として注目されている。(DEAR News216号「DEARなひと」参照)

    梶原俊幸 「シネマ ジャック&ベティ」支配人。2007年、閉館の危機にあった映画館を仲間2人と引継ぐ。独立系ミニシアターというだけでなく、教育分野とのコラボ等も含め「街の映画館」としてのあり方を模索している。

    古澤京子 令和6年度文化庁新進芸術家海外研修制度研修員。英語教育に映画を取り入れた「Hey! Luch Theater」をシネマJ&Bとの協働で実践。元・市立中学校教諭。

    紛争下における教育の意義・当事者・国際協力 第5分科会
    日本の教室から世界の紛争を考える ~紛争下で教えている先生と話そう~
    進行:松山晶(公益社団法人セーブ・ザ・チルドレン・ジャパン アドボカシー部)
    第5分科会

    いま世界では、1945年以降最も多くの武力紛争が起きています。子どもの約5人に1人にあたる4億7,300万人もの子どもたちが紛争地に暮らしており、学校や生徒・教員を標的とした攻撃も多発しています。こうした紛争下において、「教育」は子どもたちの命・安全に直結する拠り所です。困難な環境の中、教員の先生たちは子どもたちとどう接し、教育の場を守っているのでしょうか。
    この分科会では、国際NGOによる「紛争下の教育」を考える出前授業を体験するとともに、実際に紛争影響下で教えている教員とオンラインで話すことを通じて、現場への理解を深めます。
    「授業やホームルームなどで、世界の紛争について生徒にどう伝えたらよいだろう…」 「日本の教室から、自分たちにできることはないだろうか?」
    ご関心のある参加者の皆さまと、意見交換をしながら考えたいと思います。

     

    参加申し込み ※7月26日締切

    お問い合わせ先

    お申し込みにあたって、ご相談などありましたら、DEARまでお問い合わせください。皆さまのお申し込みをお待ちしております。
    担当:西平、伊藤
    E-mail: d-labinfo★dear.or.jp (★を@に変換)

    主催者

    主催

    認定NPO法人開発教育協会

    後援

    文部科学省、環境省、消費者庁、東京都教育委員会、国連広報センター、JICA地球ひろば、ESD活動支援センター、SDGs市民社会ネットワーク、関西NGO協議会、国際協力NGOセンター、自治体国際化協会、ユネスコ・アジア文化センター、名古屋NGOセンター、NGO福岡ネットワーク、沖縄NGOセンター、IVY  (※一部申請中)

    昨年の様子

    d-labのdには…

    diversity(多様性)を尊重したdialogue(対話)
    deep learning(深い学び)を通して
    dream(夢・次への一歩)discover(発見)
    Sustainable Development(持続可能な社会)を目指して
    DEARと一緒に、do(実践・行動)しよう!
    という意味を込めています。