DEAR 開発教育協会

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フードマイレージ-どこからくる?私たちの食べ物

概要

人気の「地球の食卓」シリーズ

  • 制作:写真で学ぼう!「地球の食卓」学習プラン作成チーム
  • 発行:開発教育協会
  • 2016.2発行(初版2010.9)、A4縦44頁
  • 一般価格:¥1,000(税込¥1,100)/図書館価格¥2,000(税込¥2,200)
  • 会員価格:¥800(税込¥880)
  • 対象:小学生から(大人まで!)
  • この教材は教材総合カタログ(ヒルマ/スクラボ/PLUS)に掲載されています

本教材は「自給率を知ろう」と「フードマイレージ」の2つの参加型学習のアクティビティから構成されます。「自給率を知ろう」を実施するためには、「写真で学ぼう!地球の食卓」基本セットの写真が必要です。

どこからくる?私たちの食べ物-食料自給率とフードマイレージ

この教材は、『写真で学ぼう!「地球の食卓」学習プラン10』(DEAR, 2010)のシリーズとして作成されました。
本教材作成のきっかけとなった写真集『地球の食卓―世界24か国の家族のごはん』(ピーター・メンツェル+フェイス・ダルージオ、TOTO出版)の写真は、世界各国の家族の食生活の固有性や多様性、文化の豊かさに満ちています。日本も例外ではありません。しかし、その日本の食生活は何によって支えられているのでしょうか。食料自給率39%(2014, 農水省)は、世界の中でもかなり低い数字です。それは、日本の食料輸入の多さを表しています。

昨今、自給率をあげることや、地産地消へのとりくみが注目されています。このような動きが真の意味で持続可能なとりくみとなるためには、なぜ自給率が低くなったのか、なぜフードマイレージが高くなったのか、その原因や背景を考えることが必要です。

このたびの第二版では、日本および世界の食料自給率を最新のものに更新しました。また、農水省のフリーソフト「クッキング自給率(こくさんと学ぶ料理自給率計算ソフト)」のリニューアルに伴い、教材の本文データへも反映させています。アクティビティ―「自給率を知ろう」の「世界の穀物自給率」の部分のすすめ方も改善しています。初版(2010年)をお使いの方は、第二版のお求めをおすすめします。

ありがとうございます

『写真で学ぼう!地球の食卓』および『フードマイレージ』の作成・増刷および普及のための取り組みに、多くの方よりご寄付・賛助をいただきました。ありがとうございます!

  • 「地球の食卓」募金寄付者のみなさま:192人の方より1,075,000円のご寄付をいただきました
  • NPO法人アーユス仏教国際協力ネットワーク
  • 家電エコポイント/復興支援住宅エコポイント/住宅エコポイント

ねらい

本教材は「自給率を知ろう」と「フードマイレージ」の2つの参加型学習のアクティビティからなっています。

戦後、日本の食と農のあり方を変える主だった出来事を取り上げ、環境負荷の問題だけでなく、グローバリゼーションや近代化の功罪、世界の飢餓との関連など、広い視野で食のあり方をとらえることを目的としています。

もくじ

アクティビティ1「自給率を知ろう」

※基本セットの写真を使用します
食料自給率について知ること、日本の食料自給率が低い現状に対して様々な考え方があることを知ることを目的としています。
対象:小学校5年生~
時間:75分
すすめ方:
(1)日本の食料自給率
(2)日本の穀物自給率
(3)いろいろな国の家族の食生活
(4)世界の穀物自給率
(5)食料自給率をめぐる様々な考え

資料
・カード「家族の食生活」
・グラフ「各国の穀物自給率」

アクティビティ2「フードマイレージ」

フードマイレージの考え方を理解すること、日本のフードマイレージが高くなった原因を考えること、食を取り巻く状況のこれからを考えることを目的としています。
対象:小学校5年生~
時間:90分
すすめ方:
(1)主要産地を当てよう
(2)フードマイレージを計算する
(3)食料自給率をめぐる様々な考え
(4)フードマイレージが高くなった理由
(5)わたしたちにできること

資料
・メニューカード
・食材カード
・ワークシート
・資料「メニュー別フードマイレージ」

フードマイレージ-どこからくる?私たちの食べ物
フードマイレージ-どこからくる?私たちの食べ物

実践レポート

実践レポート

参加者の声

高校生対象のワークショップ(2014年6月・神奈川)

  • 世界の食卓の写真を見て、先進国の方が食材の種類も量も多いように感じました。じっさいにフードマイレージを計算して、日本はものすごく食材を輸入していることを改めて実感することができました。輸入先の自然や人びとの生活など、多くのことに配りょしなければならないと思いました。意見交換では、みんな、このままではいけないと考えていることがひしひしと伝わってきました。
  • 今まで自分が食事ができるまで、どこの国で育ったものだとか、あまり気に留めていなかったですが。スーパーへ行くときも意識して原産国の欄を見てみたいと思いました。
  • 日本の自給率の低さ、輸入に頼っていることは知っていましたが、これからは自分が買物する立場になったときに、その商品がどのような経緯で日本に来たのか、買うべきなのか、よくよく考えて商品を手に取ることが大切だと思いました。国の政策の前に、個人の行動もとても大切だと思いました。
  • 日本以外の食卓は基本的に自国の食品が多く見え、一見とても豊かにみえる日本の食卓は、ふたを開けてみると他国に多くを依存している。日本の食卓をみて、季節が分からなかったことも、輸入品に頼っているということの表れではないかと思いました。
  • 日本の自給率の低さは問題だと思うけれど、だからといって急に輸入をやめるといったら生活に困る人がでてしまうというのは難しい問題に思えた。でも、環境に大きく関わっていたので、このままではいけないと思う。

親子対象ワークショップ(2014年2月・静岡)

  • ファミレスでの食事をするとき、家にいるときもフードマイレージをゆっくり考えたりすることはなかった。日本は四季があるので、様々な食材が育てられていることもよくわかった。野菜も新鮮で美味しいものが食べられているし、実際に考えてみると、”たしかに美味しいな~”とも思う。自分が住んでいる地域の朝市のようなところで野菜を買えば、手作りの方のお顔も見れて、新鮮で美味しい、安心だなあと思いました。自分が大人になって食材を買うようになったら、食材にこだわりたいです。
  • 自給率やフードマイレージという数値から食物の流通の仕組みや食物生産の現場の様子を考えることに取り組み、日頃の自分たちの食生活を省みる貴重な体験をして、驚きと関心を育むことができました。
  • 小麦・大豆・肉類などよく食べるものが案外マイレージが高くて驚いた。なるべく地産地消にしたいと思ったが、なかなか難しいということを知った。
  • 日頃から地産地消に興味があり、今日何故それが大切なのかということを改めて考えてみることができてよかったです。課題は限りなくあるなぁと思いましたが(食に関して)。少しでも地球のことを考えた生活をしていきたいと思います。そのために、今日学んだことをまわりの子供たちに伝えられたらいいなと思いました。

教材体験フェスタ(2010年3月)

  • フードマイレージから、私たちがどんな社会をつくっていくかを考えることになっている点がよい。
  • フードマイレージが高くなった理由を丁寧に出せたことから、最後の「いろんなこととつながっている」というポイントにもっていけたのだと思う。自分の授業は、”CO2上昇”だから”地産地消でいこう”という流れだったので、そこでは終わらないようにしたい。
  • フードマイレージの問題はいろんなところへ広がっていくため、きれいにおとし込めないと感じた。それが楽しく、おもしろい。
  • フードマイレージを自分で計算してみることで、国産と外国産では大きな開きがあると実感できた。

ご注文方法

  • DEARの本は直販のみです。書店などには置いておりませんので(取次を通していません)、 DEARまでウェブ、ファクス、お電話にて直接ご注文ください。 詳しくはこちらのページをご参照ください。
  • DEAR事務所(東京都文京区)で直接ご購入いただくことも可能です。来所の際は事前にご連絡ください。
  • 教材総合カタログ(ヒルマ/スクラボ/PLUS)で一部の教材をご注文いただけます。詳しくはこちらのページをご参照ください。

シリーズ別冊『写真で学ぼう!地球の食卓 』

地球の食卓

24カ国30家族の食卓の風景を納めたB4サイズのカラ―写真39枚と、10の学習プランを納めた冊子がセットになっています。
詳細はこちらのページに掲載しています。
(1)フォトランゲージ (2)国あてクイズ (3)国の中の多様性 
(4)おやつで元気! (5)おいしい食べ方 (6)いただきます (7)多様なイスラム教徒の生活 (8)難民の生活を知ろう (9)食卓から出るごみ (10)未来の食卓

実践に役立つリソース

参考資料・関連図書

市民やNGOの取り組み

(財)公害地域再生センター(あおぞら財団)作成 『食と交通と環境~フードマイレージ買い物ゲーム』
食材や交通手段などのカードを使って、買い物を擬似体験しながらフードマイレージを学び環境に優しい暮らし方を考えます。ウェブサイトで、学校における実践事例の紹介やカード教材の貸出しもしています。

教材の著作権について

  • 教材・書籍等の著作権は開発教育協会に帰属します。著作権法上の例外を除いて、教材・書籍等の全部または一部を無断で複製したり、転写・引用・入力などしないでください。
    ※著作物が自由に使える場合(文化庁)http://www.bunka.go.jp/seisaku/chosakuken/seidokaisetsu/gaiyo/chosakubutsu_jiyu.html
  • ワークシート等の複写による利用は、学術的な調査研究、「非営利」の教育・学習活動に限ります。例えば、学校の先生が、授業で使うためにコピーを作って児童や生徒に配布することは「著作権法上の例外」なので、問題ありません。
  • 教材・書籍等を利用して、非営利目的の講義や参加型学習プログラムを実施する際には、事前の広報資料や当日の配付資料、事後のレポート等に、使用する著作物の著作権者が当会であることを明示してください。印刷物やウェブページには、例えば、「当研修/講座で使用する教材/テキストは、開発教育協会(DEAR)発行の教材です。詳細はhttp://www.dear.or.jp/を参照してください。」等の表記をしてください。