DEAR 開発教育協会

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ピーターズ・マップ[ピーターズ図法の世界地図]

概要

DEARスタッフがいつもワークショップで使っている、固定概念をゆさぶる世界地図!

  • 発行:New Internationalist
  • カラー・英語・590mm×840mm(A4に折り畳まれています)
  • 価格:¥1,200(税込¥1,320)/図書館価格¥2,400(税込¥2,640)
  • 対象:どなたでも

ピーターズ・マップとは

A4サイズに折りたたまれています

地図が刷り込む「世界観」

普段、教室や部屋の壁に貼られている地図は、無意識に見る人の「世界観」を形成しています。

例えば、一般的に使われているメルカトル図法の地図では高緯度に位置する赤道より「北」の国々の面積が大きく表され、ヨーロッパや北米の存在感が目立ちます。アフリカや南アメリカが相対的に小さく表されるメルカトル図法の長年の使用により、ヨーロッパの植民地主義的な価値観が育まれてきたという批判があります。

ピーターズ・マップとは?

ピーターズ・マップは、このような視点に立ち、ドイツの歴史学者Arno Peter(アーノ・ペーター)により1973年に制作された地図で、大陸や面積比が正確に表現されています。

ピーターズ・マップを見てみましょう。
全体に長く引き伸ばされ、アフリカや南アメリカの大きさ、そして、ヨーロッパの小ささに驚く人がいるかもしれません。日本が意外に大きいと感じる人もいるでしょう。

メルカトル図法では「ヨーロッパは約9.7万k㎡、アフリカ大陸は17.8万k㎡とアフリカ大陸の方が約2倍の面積であるのに、メルカトル図法ではヨーロッパ大陸の方が大きく表されている」といった解説が地図の下欄に記載されています。

だれの立場から見た世界?

そして、日本中心の地図に見慣れた人には、ヨーロッパ中心の地図に違和感を感じるかもしれません。「なぜ、ヨーロッパが世界の中心なの?」と感じた人は、日本でよく使われている地図について「なぜ、日本が世界の中心なの?」とも考えてみてください。この丸い地球に「中心」はあるのでしょうか?「極東の国」とも呼ばれる日本は、いったい誰の視点から見た言葉でしょう?そもそも、なぜ、「北が上・南が下」に表わされているのでしょう…?

DEAR事務所にはニュージーランドのお土産の世界地図があります。NO LONGER DOWN UNDER!

たかが世界地図、されど世界地図

丸い地球を平面にした地図は、どのようなものであっても情報が完璧ではありません。面積・形・位置関係など何かが必ず歪むものです。たかが世界地図、されど世界地図。見慣れた世界地図の中の歪みは、見る人の世界観をある程度つくりあげているのかもしれません。

ピーターズ・マップのほかにも、国境線のない世界地図、「南が上」の世界地図など、多様な地図も作られています。教室に、オフィスに、自宅に「日本が中心のメルカトル図法」とは違う世界を持ち込んで、刷り込まれた固定概念をゆさぶってみませんか?

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