子どもとできる創造的な対立解決-実践ガイド
2010春の新刊!
■編:モーニングサイドセンター■翻訳・発行:開発教育協会
■2010.3発行、B5判200頁
■一般価格:¥2,000
■会員価格:¥1,600
■対象:幼稚園・保育園から(大人まで!)
子どもたちの問題解決の力と、集団で活動するための力を育てるための創造的対立解決プログラム(RCCP)。「怒りにじょうずに対処する」「人の話をしっかり聞く」「意見をはっきりと伝える」「問題解決に積極的にかかわる姿勢を育む」。みんなが話しやすい環境をつくり学んだことを分かち合うためのガイドです。3部・62課のどの部分からでも、一部分でも、お使いいただけます。
実践レポート
この教材を使ったワークショップの様子をご紹介します(スタッフブログへの外部リンクです)。- JICA研修生対象(2010冬・大阪) コンフリクト・トランスフォーメーション
- 教員/NGO対象(2009春・東京) その1(基本のワーク) その2(高校での実践事例)
- JICA研修生対象(2009冬・大阪) その1(ロールプレイ) その2(ニーズの分析)
- ボランティア・リーダー対象(2009冬・山形) 基本のワーク
もくじ
第1部 創造的な対立解決の概念と方法
第1 章 対立解決のための環境づくり第1 課 もっとよく知り合う
第2 課 じょうずな聞き方とへたな聞き方
第3 課 肯定的な教室をつくる
第4 課 違いを大切にする
第2章 平和と対立
第5 課 平和の概念
第6 課 対立の意味を明らかにする
第7 課 ウィン・ウィン型解決法
第8 課 ピースメーカー
第9 課 平和の約束をつくる
第3章 コミュニケーション第10 課 コミュニケーションとは何か?
第11 課 誤解と対立
第12 課 視点の違い
第13 課 アクティブ・リスニング
第14 課 気持ちを認める
第4章 気持ちを表現する/怒りに対処する
第15 課 気持ちに気づく
第16 課 怒りに気づく
第17 課 怒りに対応する
第18 課 アサーティブネス
第19 課 感情を表現する(私メッセージ)
第20 課 対立を解決するためのスキル
第5章 対立を創造的に解決する第21 課 ミディエーション入門
第22 課 ミディエーションの進め方(パートⅠ・Ⅱ)
第23 課 ミディエーションの進め方(パートⅢ)
第24 課 ミディエーションの進め方(パートⅣ)
第25 課 ミディエーションの練習
第26 課 問題を解決する
第27 課 交渉によって対立を解決する
第6章 アファメーション
第28 課 よいところ
第29 課 アファメーション・アートワーク
第30 課 アファメーション・インタビュー
第7章 協力
第31 課 協力の意味を明らかにする
第32 課 協力~メリットとデメリット
第33 課 協力の仕方を学ぶ
第2部 多様性と対立
第8章 多様性のよさに気づき大切にする第34 課 多様性の概念にふれる
第35 課 類似点と相違点
第36 課 文化の概念にふれる
第37 課 違いをめぐるさまざまな気持ちを探る
第38 課 さまざまな家族
第9章 偏見に気づく
第39 課 偏見とは何か?
第40 課 ステレオタイプ
第41 課 嫌いな気持ちと偏見
第42 課 差別
第43 課 不平等
第44 課 社会的な不公正
第10章 偏見に対抗する第45 課 もっと強くなる
第46 課 言葉の暴力を止める
第47 課 偏見に反対する
第48 課 介入を練習する
第49 課 社会的な不正義に取り組む
第3部 平和な未来をつくる
第11章 ピースメーカー第50 課 ピースメーカー
第51 課 平和をつくる方法
第52 課 ピースメーカーになる
第53 課 ピースメーカーを組織化する
第54 課 メディアを批判的に見る
第55 課 平和のためのヒーロー/ヒロイン
第12 章 望ましい未来像第56 課 未来に対する私たちの気持ち
第57 課 私たちのよいところを生かそう
第58 課 アクション・プロジェクトを開始しよう
第59 課 意見の分かれるテーマを教える
第60 課 キング牧師のスピーチ「私には夢がある」
第61 課 未来への夢
第62 課 未来の世界図
付録
付録1 意見の分かれるテーマについて話し合うためのガイドライン付録2 ワーク索引
日本語版発行にあたって
本書は、ニューヨークの教育NPO「モーニングサイドセンター~社会的責任を教え るために」(*1)がニューヨーク市教育委員会と共同で制作・発行 した、原題“Resolving Conflict Creatively - A Teaching Guide for Grades Kindergarten Through Six” を編訳・改訂(*2)したものです。
本書に紹介されている「創造的対立解決プログラム(RCCP)」は、1985 年 に子どもたちの問題解決の力と、集団で活動するための力を育てるために開発 され、ニューヨークをはじめアメリカ全土に普及したプログラムです。
1980年代にアメリカ合衆国の教育現場では、暴力や薬物使用などの問題と ともに、いじめや学級崩壊が深刻になっていました。子どもたちが安全に安心 して学べる環境づくりが緊急に求められていました。そうした背景のもとで「モ ーニングサイドセンター」は、地元ニューヨーク市の、特に貧困地区を中心と して活動を始めました。怒りにじょうずに対処する、意見をはっきりと伝える、 人の話をしっかり聞く、などの基本を丁寧に伝えるRCCP は、多くの子ども たちを非行から救い、自ら問題解決に積極的にかかわる姿勢をはぐくんできま した。教師や学校職員をはじめ、親や地域の人々など、多くの方々の協力を得て、 20 年以上に及ぶその地道な取り組みは、国内外で非常に高い評価を得ています。 現在、日本の子どもたちを取り巻く環境も決して楽観視できるものではあり ません。文化や環境の異なる日本においても、このRCCP の内容や方法から 学べることは多いでしょう。まずは、本書のプログラムの一部でも試していた だくことから始めていただけたらと思います。
本書は大きく3 部構成になっており、第1 部は創造的な対立解決の概念と方 法、第2 部は多様性と対立、第3 部はより広い平和の構築がテーマになってい ます。そもそも「教育を通して平和な社会を築くこと」が活動目的である「モ ーニングサイドセンター」らしく、最後には平和の構築がテーマとなっている ことが、本書の特徴の1つです。
もう1 つの特徴は、授業の流れが、「導入-流れの確認-中心となるワーク -ふりかえり-しめくくり」と統一されていることです。毎時間、この流れを 繰り返すことで、子どもたちは、自然に輪になったり、順番を待ったり、手を 挙げて意見を言えるようになります。みんなが話しやすい環境をつくることが いかに重要か、学んだことをみんなで分かち合うことがいかにすばらしいかが 示されています。工夫されたワークや子どもたちへの質問の内容は、子どもた ちが考える力をつけて問題に積極的に取り組むために効果的です。
本書が多くの大人を通して、子どもたちに伝えられ、より公正で平和な社会 をつくる力に変わることを心より願っています。
2010年3月 開発教育協会代表理事 岩﨑裕保
*1 「社会的責任のための教育者の会メトロポリタン(Educators for Social Responsibility Metro/ESR Metro)」
は、2007 年1 月より「モーニングサイドセンター~社会的責任を教えるために(Morningside Center for Teaching
Social Responsibility)」に名称を変更した。
*2 本書は『創クリエイティブ造的に対立解決―教え方ガイド』(開発教育協会・立教大学 ESD 研究センター, 2009)を日本の状況に合わせて改訂したものです。





