DEAR 開発教育協会

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18歳選挙権と市民教育ハンドブック

18歳選挙権と市民教育ハンドブック 2016 春の新刊!中学・高校・大学の授業に、市民活動や学習会に!

■発行:開発教育協会
■編集協力:上智大学総合人間科学部教育学科
■2016.2発行、A4判96頁
■一般価格:¥2,000+税
■会員価格:¥1,600+税
■対象:中学生以上
■執筆者:
近藤牧子(大学講師)、田中治彦(上智大学)、南部義典(元慶應義塾大学大学院)、西あい(開発教育協会)、林大介(模擬選挙推進ネットワーク)、藤原孝章(同志社女子大学)、松倉紗野香(埼玉県上尾市立東中学校)
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2016年7月の参議院選挙より18歳以上の者が投票できることになりました。

本書は、従来の知識中心の公民教育や、選挙での投票に特化した主権者教育ではなく、若者たちが一市民として社会や世界の課題に関わっていけるような市民性を身につけることをめざした市民教育を実践するための、参加型学習の手引書です。

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本書のねらい

2015年6月の公職選挙法の改正により、2016年7月の参議院選挙より18歳以上の者が投票できることとなった。18歳という年齢は高校3年生に相当するために、とりわけ高校教育における主権者教育が急務となり、文科省・総務省より主権者教育実施のための副教材と指導資料が公表された。※

本書は、従来の知識中心の公民教育や選挙での投票に特化した主権者教育ではなく、若者たちが一市民として社会や世界の課題に関わっていけるような市民性を身につけることを目指した市民教育を実践するための手引き書である。そのため、本書は以下のような特色をもっている。

  1. 中学、高校レベルの公民教育は受験科目にもなっていて知識中心であった。本書では、若者が積極的に社会参加できるように知識、スキル、態度のバランスがとれた市民教育のプログラムを提案する。
  2. 従来の公民教育が知識中心であったため、社会の課題を「自分事」として捉えることが難しかった。本書では、社会や世界の出来事を自分の問題として引きつけて考えるための参加型の学びを採用している。
  3. グローバル化社会のなかで、外国籍の人々も含めた市民教育のあり方を提案する。選挙権がある日本国籍の子ども・若者のみを対象とするのではなく、日本人も外国人もともに日本の住民として、よりよい地域社会、日本、世界を築くための市民教育を模索する。
  4. 民主主義の基本として、自分の意見を表明するとともに、他人の意見も尊重することができる市民の育成をめざす。同時に、常に議論の場には権力関係や個人の性格の違いがあり、発言できない「弱い」立場に置かれた人が必ず存在する。しかし、発言しないからといって意見がないわけではない。「声なき声」に耳を傾け、多様な意見を引き出すための参加型学習を採用する。

※総務省・文部科学省『私たちが拓く日本の未来』(生徒用副教材・教師用指導資料)、2015年
http://www.soumu.go.jp/senkyo/senkyo_s/news/senkyo/senkyo_nenrei/01.html

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もくじ

本書のねらいと使い方

18歳選挙権と市民教育ハンドブック

第1部 理論編

1章 18歳選挙権と市民教育の課題
2章 市民教育のねらいと実際
3章 18歳選挙権・18歳成人の法律論
4章 政治的中立性に関する一考察─模擬選挙の経験から

第2部 実践編

Part1 参加型学習の場づくりとアイス・ブレーキング
1.進行役(ファシリテーター)の役割と心構え
2.場づくり
3.アイス・ブレーキング

Part2 個人と社会…
ワーク1 「わたし」と社会 ─親密圏と公共圏
ワーク2 「おとな」になるってどういうこと
ワーク3 20年後の自分と社会

Part3 学校と参加
ワーク4 参加のはしご
ワーク5 「決め方」を決める
ワーク6 生徒会活動を考えよう

18歳選挙権と市民教育ハンドブック

Part4 地域の課題
ワーク7 地域にあるお仕事
ワーク8 私たちのまちづくり
ワーク9 アクション・リサーチ

Part5 国と選挙
ワーク10 模擬選挙をやってみよう
ワーク11 わたしのことばで日本国憲法
ワーク12 日本代表チームをつくろう!

Part6 グローバル化社会
ワーク13 世界がもし100人の村だったら
ワーク14 もし地球の気温が2度上がったら
ワーク15 来る外国人・住む外国人

Part7 メディア・リテラシー
ワーク16 メディアへの向き合いかた
ワーク17 「事実」を読み解く
ワーク18 メディアの価値判断を理解しよう

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本書の使い方

本書は2部構成となっている。第1部は理論編である。 「1章 18歳選挙権と市民教育の課題」「2章 市民教育のねらいと実際」の2本の論文によって、市民教育の理念と現場で実践する際の原則について論じている。「3章 18歳選挙権・18歳成人の法律論」においては、18歳選挙権と18歳成人についての法律上の解釈と今後の課題について解説する。市民教育、政治教育の一つの実践として模擬選挙がある。4章では「政治的中立性に関する一考察」として、主権者意識を育むための教育における「政治的中立性」について、筆者の模擬選挙の経験から論ずる。

第2部は実践編であり、具体的な教材や実践例が紹介される。「Part1 参加型学習の場づくりとアイス・ブレーキング」において、参加型学習の進行役であるファシリテーターの役割と心構えを解説する。そして、場づくりのためのいくつかのワークショップを紹介する。

Part2から6では、若者が社会と出会う場面ごとに、参加型の市民教育の教材と実例を解説している。「Part2 個人と社会」においては、自分と社会とのつながり、大人になることの意義、自分の未来、についての3つのワークを紹介する。「Part3 学校と参加」においては、「参加のはしご」モデルや生徒会活動について理解するなかで、学校における生徒・学生の参加の課題を取り上げる。学校は、子ども・若者が日常的に生活する場であり、民主主義を学習する場として非常に重要である。

「Part4 地域の課題」においては、地域における課題の発見と解決に関する3つのワークを提示した。地域にある仕事、まちづくりに関するワークの後に、地域課題の発見・解決の手法としてのアクション・リサーチをここで学ぶ。「Part5 国と選挙」では、模擬選挙、日本国憲法、「日本」に関する3つのワークを扱う。模擬選挙は、主権者教育の一つの実践として現在注目されている活動である。次に、日本国憲法を自分のことばで語り直すことによって、より理解を深め課題を考える。「日本代表チームをつくろう!」では、サッカーのナショナル・チームを選出する中で「国籍」や「民族」について考察する。

「Part6 グローバル化社会」においては、従来の開発教育において定評があった3つのワークを紹介する。「100人村」ワークショップでは、現在の地球社会における人口、言語、識字、貧富の格差、などを学習する。さらに、「地球温暖化」と「移民」というグローバルな課題をこのPartにおいて学ぶ。「Part7 メディア・リテラシー」では、メディアを読み解く力を高めるための3つのワークを扱った。私たちの日々の情報はメディアによることが大きく、メディア・リテラシーは市民教育の大きなテーマである。

対象としては、中学生から大学生までを想定している。Partによって、想定している年齢層が若干異なっているが、いずれの教材もすべての年齢層に適応可能である。現場において用語などを適宜修正してご活用いただきたい。

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