DEAR 開発教育協会

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ワークショップ版・世界がもし100人の村だったら[第6版]

概要

人気No.1の小学生から使える大人気のワークショップ教材

第6版発行! プラごみ、ふりかえり、実践事例を追加し、役割カードもリニューアルしました。

  • 発行:開発教育協会
  • 第6版2020.3(初版2003.3) ※第5版の販売は終了しました
  • B5判71頁(すすめ方、役割カード、ワークシート等を収録)
  • 一般価格:¥2,000(税込¥2,200)/図書館価格¥4,000(税込¥4,400)
  • 会員価格:¥1,600(税込¥1,760)
  • 対象:小学生以上
  • この教材は教材総合カタログ(ヒルマ/スクラボ)に掲載されています

世界の「多様性」と「貧富の差」を体験的に学ぶワークショップ教材

世界には約77億もの人がいますが、それを100人に縮めてみたらどうなるでしょう?
メールメッセージで広がった「世界がもし100人の村だったら」を使い、実際に身体を使いながら世界の格差や多様性を体感するこの教材は、2003年の初版発行以来、発行部数は1万冊を超え、全国の小中学校、大学などで活用されています。

冊子には、ワークショップの進め方、その後の展開の方法のほか、ワークショップに使用する「役割カード」、「100人村」のメッセージなどを収めています。今回、第6版の発行にあたっては、最新データに更新のうえアクティビティを追加し、展開のヒントがさらに充実しました。

「富の分配」をクッキーでなぞらえて
大陸ごとに分かれてみよう!

国際人権教材アウォード受賞!

この教材は、(財)アジア太平洋人権情報センター(ヒューライツ大阪)が実施した「国際人権教材アウォード2004」を受賞しました。

第6版について

このたびの第6版では、全ページにわたり最新のデータに更新し、これまでのシミレーション加え、「使い捨てプラスチックについて考える」を追加したほか、「100人村」のアクティビティをを通じて、さらなる学びを展開するための「ふりかえり」を加えました。第6版から新たに追加された箇所については「もくじ」をご確認ください。

第5版をお持ちの方は、そのままご利用いただくことはできますが、データなどを確認しながら使用されることをお勧めします。

もくじ

※印の箇所は第6版(2020.3)でリニューアルしました。
※第6版では全ページにわたり最新のデータに更新しています。

はじめに
使用にあたって-「日本に生まれてよかった」を越えるために

第1部 ワークショップ編

1.アイスブレーキング
2.シミュレーション 
※「女性と男性、どっちが多い?」は掲載を終了しました
 1)世界の人口
 2)世界は今、高齢化?若年化?
 3)大陸ごとに分かれてみよう!
 4)大陸でつくられているものは? 
 ※「地球温暖化」「使い捨てプラスチックについて考える」を追加
 5)世界の言葉で「こんにちは」
 6)文字が読めないということ
 7)富を多く持っているのは誰?
3.「100人村」を読む&ディスカッション
4.展開のためのアクティビティ
 1)原因・構造を考える
  <コンパス分析>
  <ウーリーシンキング:課題のつながりを見つめ直す>
  <富の再分配・応用編>
  <国内の経済格差を考える>
 2)未来を創る
  <アクションプランをたてる>
  <30年後の地球社会を描く>
5.ふりかえり ※新たに追加
 1)学習のふりかえり-「100人村」を体験したその後へ(ワークショップとふりかえり・展開をみつける)
 2)実践のふりかえり-ファシリテーターとして(気持ちから実践をふりかえる)

地球温暖化・使い捨てプラスチックについて考えるアクティビティを追加
学習者とファシリテーターのふりかえりを新たに加えました

第2部 実践事例編

  • 実践事例から(小学校で保護者と一緒に・企業研修で)※リニューアル
  • 学習プログラムを作ってみよう(学校編、社会教育編)
小学校で保護者と一緒に実施した事例と、企業研修の事例を収録

第3部 資料編

  • メッセージ「世界がもし100人の村だったらEDITION2008」
    (出展:『世界がもし100人の村だったら 総集編』マガジンハウス、2008)
  • 役割カード一覧表 ※リニューアル
  • 役割カードの見方 ※リニューアル
  • 役割カード ※リニューアル
  • 識字カード
  • 「水」「薬」「毒」のラベル
  • 世界の富のピラミッド(図) ※リニューアル
識字カードの表現はペットボトルをカップに変えるなど全体に細かな変更を行いました

実践レポート・動画

教材をつかったワークショップの動画を観る

ワークショップ版・世界がもし100人の村だったら (日本語字幕付)

実践レポートを読む

この教材を使ったワークショップの様子をご紹介します(スタッフブログ等への外部リンクです)。

一人一枚「役割カード」をもって実施します

ご注文方法

  • DEARの本は直販のみです。書店などには置いておりませんので(取次を通していません)、 DEARまでウェブ、ファクス、お電話にて直接ご注文ください。 詳しくはこちらのページをご参照ください。
  • DEAR事務所(東京都文京区)で直接ご購入いただくことも可能です。来所の際は事前にご連絡ください。
  • 教材総合カタログ(ヒルマ/スクラボ/PLUS)で一部の教材をご注文いただけます。詳しくはこちらのページをご参照ください。

何人でやるのがいい?

しばしば「100人村のワークショップは、やっぱり100人でやった方がよいでしょうか?」というお問合せをいただくことがあります。100人規模でも実施できないことはありませんが、全くおすすめできません。

参加者が全体の様子を把握できない、全員が発言することができない、参加度が低くなる、といったことが理由です。ファシリテーターも、参加者をよく観察したり、つぶやきを拾ったりすることが難しくなります。結果、学習効果も低くなってしまいます。

また、人数が少なすぎても、教材のポイントである「多様性」を実感することができません。参加者の年齢や属性にもよりますが、最適な人数は、30名~40名程度だと思います。

30名~40名での実施が最適です

きっかけは9.11

人口63 億人(2001 年当時)の世界を「100人の村」にみたてて、世界の現状をわかりやすく描いたメッセージは、2001年9月11日にアメリカ・ニューヨークで起こったテロ事件をきっかけに、多くの人の心をとらえました。

原典は、『成長の限界 ローマ・クラブ人類危機のレポート』(1972 年)の著者の一人であるドネラ・メドウズ氏による『村の現状報告(1000 人の村)』(1990年)です。それがインターネットを通じて広まる過程で、1000 人が100 人になったり、加筆や修正がなされ、『世界がもし100 人の村だったら』(マガジンハウス刊、池田香代子再話)にまとめられ、日本でベストセラーになりました。

この本のメッセージは、開発教育の中心的テーマである世界の多様性と格差の現状をわかりやすく伝えているものでした。このメッセージを体験型のワークショップにすることで、世界の現状をより深く体感的に理解できるのではないか、さらに次なる行動へと促すきっかけになるのではないか、との思いから、開発教育協会に集う有志により「100 人村」教材作成チームが結成されました。

その後約半年をかけて原案を作成し、1年をかけて全国各地で「お試しワークショップ」を行い、教材として完成させ、2003 年3 月に開発教育協会から初版が出されました。その後、版を重ね、今回第6 版を数えます。

100人村の再話者の池田香代子さんは、100 人村を出版した1 年後の2002 年に『やさしいことばで日本国憲法』(マガジンハウス)という本を出しています。その中で、「『100 人村』と『イマジン』(ジョン・レノン)の向こうに憲法を見た」と書いています。

国がなければそれを守るための戦争もない。近代国民国家という新しい共同体のあり方(わずかここ1、2世紀のことですが)が生まれ、国を守るために「交戦権」という固有の権利が生まれ、そして本気で殺しあう「新しい悲惨」が生み出された。私たちが本当に守りたいもの、守るべきものは何なのでしょうか。

「100 人村」のメッセージの背景には、『成長の限界』が提起している経済発展神話の崩壊があります。また、「100 人村」の対訳者であるダグラス・ラミスは、「村」という言葉を使うことで、相互扶助の倫理の働く場という意味づけをしています。最後の「踊りましょう」というくだりについては、「踊るという行為は、消費しない、買わない、資源を使い果たさない、汚染しない、誰も搾取しない」ライフスタイルの提案であると説明しています。

共に、持続可能な未来の地球社会を築いていくために、この教材がお役に立つことを願っています。
(「はじめに」より)

参考資料・関連図書

教材の著作権について

  • 教材・書籍等の著作権は開発教育協会に帰属します。著作権法上の例外を除いて、教材・書籍等の全部または一部を無断で複製したり、転写・引用・入力などしないでください。
    ※著作物が自由に使える場合(文化庁)http://www.bunka.go.jp/seisaku/chosakuken/seidokaisetsu/gaiyo/chosakubutsu_jiyu.html
  • ワークシート等の複写による利用は、学術的な調査研究、「非営利」の教育・学習活動に限ります。例えば、学校の先生が、授業で使うためにコピーを作って児童や生徒に配布することは「著作権法上の例外」なので、問題ありません。
  • 教材・書籍等を利用して、非営利目的の講義や参加型学習プログラムを実施する際には、事前の広報資料や当日の配付資料、事後のレポート等に、使用する著作物の著作権者が当会であることを明示してください。印刷物やウェブページには、例えば、「当研修/講座で使用する教材/テキストは、開発教育協会(DEAR)発行の教材です。詳細はhttp://www.dear.or.jp/を参照してください。」等の表記をしてください。